ルイ・ヴィトンの名を冠した本作は、ストライプ装飾や際立ったアングラージュが施されており、ジェラルド・ジェンタに搭載されている同キャリバーと比較しても遜色はない。もちろん、ブリッジのブランド名は適切に変更されている。キャリバー自体がすでに素晴らしい外観を備えているため、これは悪いことではない。しかし35万ドル(日本円で約5600万円)を時計に投じる人々は共通したムーブメントではなく、何かしら独自の工夫を期待するかもしれない。とはいえ、そのウォッチメイキングは依然として壮観だ。
ルイヴィトンコピーマークは1月にこの時計を紹介した記事で、エスカルをほかのミニッツリピーターと比較検討し、この新作は6桁半ばという価格にもかかわらず、比較的お買い得に感じられるかもしれないと述べていた。ここで彼の意見を繰り返すつもりはないが、私も同意見だ。これは、私が実際に着用している姿を想像できるミニッツリピーターだ。しかし本作で私が最も感銘を受けたのは、その全体的なデザインがいかに考え抜かれているかという点である。ルイ・ヴィトンによるマキシマリスト的なウォッチメイキングを最も繊細に表現した作品と言えるかもしれない。もしこれが同ブランドにおけるウォッチデザインのトレンドだとしたら、さらなる展開が楽しみでならない。このモデルの控えめな技巧をさらに際立たせているのが、ミニッツリピーターのスライドレバーだ。多くのミニッツリピーターは、ケースの左側に大きな歯の付いたスライダーがあるため、すぐにそれとわかる。しかし本作に備わっているリピーターを作動させるためのスライダーは、実は左下のラグにある真鍮製の金具部分に組み込まれているのだ。ほかのラグにはない縦縞模様の溝によってその存在を明かしているが、スライド用の溝や切り込みは見えない。このスライダーの仕組みはとても独創的で、実物を手にして最初の数分間、どうやって作動させるのかまったく見当がつかなかったほどだ。
ミニッツリピーターの音色は明るく、ケースの防水性能を考慮すれば驚くほどの音量だ。シースルーバックからは、自社製のラ・ファブリック・デュ・タン Cal.LFT SO13.01を存分に眺めることができる。このキャリバー自体は新しいものではなく、ラ・ファブリック・デュ・タンがほかのいくつかの時計、特にジェラルド・ジェンタのラインナップで使用してきたものだ。Only Watchオークションのために製作されたミッキーマウスのジャンピングアワーを搭載したミニッツリピーターや、昨年のドナルドダックバージョンを覚えている人もいるだろう。それらのモデルではムーブメントが反時計回りに90°回転しており、ジャンピングアワーが3時位置に配置されていた。昨年発表されたジェラルド・ジェンタの限定生産のリピーターにも、ジャンピングアワーを除けば、同じ構造が採用されている。
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